建築巡り① ~求道会館~

団地再生実践講座の講師をされた近角真一先生のご厚意により、文京区にある求道会館とその寄宿舎であった求道学舎の見学をさせていただきました。
求道会館は、浄土真宗の僧侶でヨーロッパ留学経験もある近角常観(ちかずみじょうかん)氏が説法の場として建設したもので、設計は武田五一氏、大正4年竣工のレンガ造の建物です。
建物に入ってまず目を引いたのが小屋組みでした。木造のトラスですが接合部に金物を使用しており、欧米の建築技術を取り入れた当時では最新の技術だったそ...うです。手摺の細工や窓のディティールにも作り手のこだわりを感じます。
外壁のレンガを一部中空(鉄筋入り)のものに変えたり、小屋組みを補修したりと改修を重ねながら、古き良き建築を保存し活用していく...我々も、古くなった建物に新たな生気を吹き込む取り組みを続けていきたいと思っています。
求道会館は約100歳になる建物ですが、欧米の考え方ではまだ100歳(当然、地盤や気候等の違いはありますが)。これからも元気な姿を見せ続けてもらいたいですね。

求道会館が建立して10年後、同じ設計者により隣接する老朽化していた求道学舎(当時寄宿舎)が建て替えられました。その建物が今生まれ変わり・・・ 次回、建築巡り②~求道学舎~で。。

求道会館HP
http://www.kyudo-kaikan.org/top.html

近角先生のプロフィールはこちらから
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